1杯のコーヒーから

出張で福岡へ。

会社員時代の後輩と、同じく会社員時代の先輩に会いに。

久しぶりの飛行機で午前中には現地入りし、天神周辺をリサーチ。

たくさんのお店を回る中で、何か新しいチャレンジのヒントを見つけられたらという思いがあった。

福岡に来たのは3度目だが、街をこれだけ時間かけて歩いたのは初めて。

洋服屋を中心に回ったのだが、一番刺激を受けたのは護国神社近くの珈琲屋さん。

茶店というよりは珈琲屋なのだ。

古民家を改装して作られたこじんまりとしたお店だが、入った瞬間の良い香りと落ち着いた雰囲気。

何よりもコーヒーを淹れるおばちゃんの所作の一つ一つが見応えがあって美しい。

ドリップしたコーヒーをシェイカーに入れ、製氷につけて回転させながら冷やしていく。

決して急いでいるわけでもなく、かと言って無駄もなく。

その時点で心打たれてしまっているのだ。

提供されたアイスコーヒーは、濃厚さと程よい酸味がとても美味い。

ここに来れただけで今日福岡に来た甲斐があったなと思えた。

たかがコーヒー1杯。

されどそのコーヒー1杯に学びが詰まっている。