オリジナルTシャツ②
オリジナルTシャツの素材は綿-100%と最初から決めていた。
もともと天然素材が好きだし、仕事でも綿素材を中心に扱うことが多く、綿素材にはうるさい。
合繊系や、エアリズム、ヒートテックなどの機能素材は、肌の弱い私には合わない。
ひとえに綿-100%と言っても、素材によってはカジュアルにもフォーマルにもなりうる。
今回のTシャツはスーツのインで着ることを目的としている。
カジュアルになり過ぎず、上質感を素材選びのポイントにした。
あらかじめいくつか候補を絞っていたものの中で、最後はスビン綿とスーピマ綿で迷う。
どちらも世界を代表する超長綿で、希少なものだ。
原料の良し悪しは甲乙を付けがたいものがあったが、生地の厚み、詰まり具合、キックバックの良さからスーピマを選択した。
80/3 スーピマ天竺。
80番手の比較的細い糸を3本撚りしたもの。
1本撚り(単糸)や2本撚り(双糸)より、表面が均一になり光沢が出る。
その糸を通常の設定よりも細かい目で詰めて編んでいる。
度目を詰めて編むと、しっかりとした生地になる反面、キックバックが悪くなるという欠点があるが、この生地の場合しっかりとテンションを保っている。
厚みは厚過ぎず、度目が詰まっている分、透ける心配もない。
綿本来の光沢もあり、肌触りも滑らか。
決して安い素材ではないが、考えられうるベストの素材を選択できた。
そして、いよいよ形を決めていく。
<つづく>