お金と売上

気がつけばお金のことばかり考えている。

そんなにお金に執着がある方ではないと思っていたのに。

資金が潤沢な状態で始めたわけでもなく、ましてや先に仕掛りが発生するような業態なので、創業当初から資金繰りは常に頭を悩ます課題だ。

去年から従業員が増え、さらに考えることが増えた。

会社員時代、売上やお金のことを上から言われるのが嫌だったのに、会社員時代以上にお金のことを考えて、それを従業員に言う側になっている。

 

独立したばかりのころ、何もすることがなくて途方に暮れていた時、お客様から声をかけていただいた。

「手伝って欲しい」と。

同じころ、仕事が薄くなってきた工場さんから電話をいただいた。

「なんとかして欲しい」と。

人に求められて、それに応えることに喜びを感じ、自分が動くことで、周りの助けになっていることがとても嬉しかった。

その繰り返しが今なのだ。

変に経営者気取りをする必要はない。

もう一度あの時の自分に立ち返り、一つ一つの仕事を大事にしていきたい。

 

ベテランスタイリストさんが新たに始めたブランドの打ち合わせ。

エクセルが苦手らしく、製品発注書を作るのに困っていたので、お帰りになられた後、フォーマットを作成し、メールで送った。

すぐに返事が来て「涙が出るほど嬉しいです」と喜んでいただけた。

この労働に対して、対価をいただくわけではないが、自分にとっても嬉しかった。

朝からお金のことばかり考えて、頭が重たくなっていたのがスッキリした。